中国連珠探訪 - 中日五子棋邀请赛
福井 暢宏
2025年6月20日 15:09
こんにちは。RenjuPortal開発者の のぶ です。
上海の次はどこへ行こうかと検討していたところ、苏州の傅亮さんと吴志琴さんのところを見てくるのがいいよと、マカオの宣然さんや上海の方におすすめされたので、直接、お二方に連絡を取り6月7日に見学させてもらえることになりました。
東洋のヴェネツィア「苏州市」
苏州市は、上海から西へ約80kmの場所に位置する歴史ある都市です。高速鉄道なら、種類によってはわずか30分で到着。料金は約1,000円と手頃ですが、予約や手続きが少し面倒なので、私は地下鉄で3時間かけて訪れました。振り返ると、やっぱり高速鉄道にすればよかったです。
私は当初、上海から少し離れた田舎町かと思っていました。しかし、訪れてみると人口約1,270万人の大都市でとても驚きました。また長い歴史を誇り、「東洋のヴェネツィア」と呼ばれる美しい運河と古典園林が魅力的です。伝統と現代が融合した独特の雰囲気がありました。観光都市として人気なようで、街中に写真撮影用に漢服を着た若者が沢山いたのも印象的でした。

急遽日中交流の大会が開催されることに
当初、私の考えでは教室を見学することを考えていたのですが、どうやらせっかくなので日中交流という意義の大会を開催されることになりました。それも数日前に大会開催することになり、トロフィー、景品、開会式の段取りなどなど、迅速に対応されていたのは驚きました。私も開会式で挨拶をしてほしいということで、慌てて前日に挨拶文章を考えました。当日、通訳の方が来てくださるので、私は日本語で挨拶をすることに。

大会会場は苏州棋院
苏州棋院は乐桥駅から歩いて10分ほどくらいです。体育施設と併設しているため、窓からは陸上競技をしている方やサッカーをしている光景がみれます。苏州棋院では象棋、囲碁、チェス、そして連珠が主に行われています。


開会式
吴志琴さんの大会挨拶はとても立派な内容でした。要約すると本大会で技を競い、友情を深め、伝統を継承するといった内容です。その挨拶の中で気に入った言葉は「以棋会友、手谈传情」です。これは、棋(頭脳競技)を通じて友人を作り、交流を深めること。盤を介して心を通わせ、友情を築くという意味だそうです。素敵ですね。わたしたちは国が違っても連珠を通して会話をし友情を深めることができるのです。

そして、挨拶の後に交流の証として、吴志琴さんから扇子と壺をいただきました。大事に使わせていただきます。

大会概要と参加者
開局規定はタラグチ10。持ち時間は20分で1手10秒追加。午前中3局、午後4局の合計7局という形式で大会が行われました。参加者の半数くらいは小学生、中学生が占めております。私の知っている名のしれたプレイヤーは以下の方々です。
吴志琴さん。2019年の世界女流連珠選手権の優勝者。
傅亮さん。苏州棋院でコーチをされている方。
奚振扬さん。2010年チーム世界選手権(東京)の金メダル獲得者。
そのほかにも高校の全国大会で好成績を残した方や、ユース世界選手権のU14の部で2位になった少女がいたりもしました。
初戦は大会主催者の吴志琴さんと対局
初戦は偶然なことに大会主催者である吴志琴さんと対局しました。最近はあまりみなくなったと思う黒5をやってみたのですが、昔どのように打たれていたかさっぱり覚えていません。白30からは左辺を攻められて、簡単な受け間違いで長連禁で負けた記憶なのですが、最終手まで再現できませんでした。それを受けきれていればそれなりに戦えたと思うのですが残念でした。

吴志琴さんに負けたあとは、学生たちに3連勝。ただ、簡単に勝てるような学生ではなく、しっかりと打ち筋と定石知識があり、日本では初段以上はありそうな実力でした。
昼食休憩
昼食は近くの児童向け体育館内にある食堂でご馳走になりました。スポーツをしている子どもたちが利用しており、たくさんの子どもたちに囲まれての食事でした。栄養も満点な感じで、とても美味しかったです。


勝ち星を積み重ね傅亮さんと対局
第五局は強豪の傅亮さんとあたりました。しかし、この対局はここまでしか思い出せなかったです。ブログは日を開けて書くのではなく翌日に書かないとだめですね。おぼろげな記憶では、たしかこのような感じだったと思います。この後も穏やかな展開が進み満局になりました。

昨年のLingfeng杯のリベンジ
2024年のLingfeng杯で奚振扬さんと対局し負けていますので、この対局はリベンジマッチです。この形は、以前東京にいったときにファミレスで神谷名人に教わったと思うのですが、完璧にどのような内容だったか覚えていませんでした。白16まで打たれて一瞬三三禁を逃れられないように見えて焦ったのですが、黒17で受けきれるのを発見して胸を撫で下ろしました。ただ、どうやらこの白の攻めは無理攻めだったみたいで、黒23から攻めることができ容易に勝てました。この対局は本当に運がよかったです。対局後に教わったのですが、黒11は悪手なのですね。ただ本局のこの手を咎めるのも難しいようです。
最終局は単独一位の中学1年生
王弈霖さんは苏州棋院に連珠が開設された2019年から6年間教室に通い続けています。彼の親は棋院の囲碁の先生で、もともとは囲碁をしていたそうです。囲碁の競技人口は連珠よりはるかに多いので、競争も熾烈で成果があげれなかったらしいです。それで連珠に移行してきたとのことでした。そして今はその頭角を表してきており、本大会では講師である吴志琴さんにも勝利しています。
白6はG7に打たれるのを期待していました。この白6は黒有利だったような記憶ですが、どのように打ったらいいか分からず、おぼろげな記憶を頼りに黒9を打ちました。白10と普通に打たれて、苦しい展開になってるように感じました。そして白14とうたれて絶望。何を打っても負ける...。いい勝負をしたかったのですが、あっさりと土俵を割ってしまいました。結局、これは黒9が悪かったのかな?たぶん三を打ったほうが良かった?
勝ち点4.5で7位
この結果は悔しくはありますが、日頃まったく練習をしていない私としては上出来な結果でしょう。
大会結果としては、1位王弈霖(6.5)、2位吴志琴(5.0)、3位奚振扬(5.0)となりました。
当初、大人と学生が混じって行う大会だと聞いて、大人が上位を独占するかと思っていました。しかし、蓋をあけてみると中学1年生が優勝とはとても驚きです。しかも、王弈霖さんは学生の全国大会でいい成績をあげたことがないそうです。実力に波があるとは聞いていますが、彼がいい成績をとれない全国大会はどのような世界なのでしょうね。いつか見学にいってみたいです。

今回は学生の上位3名ににゃんこならべのコンパクト版を贈呈しました。

熱心な指導の賜物
2019年に苏州棋院に連珠が開設されて、しっかりと学生たちがめきめきと実力をあげているのに関心しました。熱心に指導されている吴志琴さんと傅亮さんの努力の賜物だと思います。次はその指導の現場をみてきましたので、そのブログを書きます。またお楽しみに。
打ち上げではご馳走をいただきました!こちらの料理が苏州の名物だそうです。

福井 暢宏